- 毎月5万円をウェブ広告に使っているけど、売上が全然増えない
- 低予算でウェブ広告を始めたいけど、効果が出るか不安…
このようなご相談をよくいただきます。
正直、運用者のスキルが低い場合は、少額では成果が出しづらいというのが事実です。
(予算が大きいほど多くのユーザーデータ量を収集でき、自動で最適化がされやすいことが理由です。)
しかしポイントを押さえれば、低予算でも十分成果を出すことが可能ですので、具体的な運用ポイントをご紹介します。
少額のリスティング広告(Web広告)で成果は出る?
私の経験上、月額予算が5~20万円程度でも十分効果が出るケースが多いです。
直近の事例では、住宅設備リフォームのリスティング広告を配信した際でも、月額約9万円で毎月14〜31件の問い合わせを獲得しております。
少額のリスティング広告運用のポイント
最も重要なポイントは「購入(問い合わせ)の見込みが高い人に絞って配信する」ことです。
自社の商品を購入してくれる可能性のある人(見込み客)は、大きく下図の3つの層に分類できます。
3つの顧客層は、下にいく程購入に繋がりやすいため、低予算でWeb広告を配信する場合は「顕在層」を中心に狙うことで、集客効果を最大化できます。
具体例で解説します。
例えば、工務店がリスティング広告で集客をするとします。
ターゲットは「これから家を建てる可能性がある人」ですが、上記の図に当てはめてターゲットを細分化すると次のようになります。
- 潜在層:賃貸に住んでいるが、特に不満は無い。
- 準顕在層:賃貸に住んでいて狭いことに不満を持ってはいるが、まだ家づくりは考えていない。
- 顕在層:家づくりを考え始めて、情報収集をしている。どの工務店を選ぶか、比較検討をしている。
予算が限られている場合は、まずは顕在層が検索するようなキーワードを設定することが最優先です。
貴社の商材でも、ターゲットを細分化して、どのような人が問い合わせしやすいか考えてみましょう。
では、どのように購入の見込みが高い人に配信するのか、具体的な方法を解説していきます。
ポイント① キーワードを絞り込む
リスティング広告のキーワードを絞り込むポイントは、次の3つです。
(1) 購入や問い合わせに近いキーワードを選ぶ
ユーザーがどの検討段階にいるのかは、GoogleやYahoo!での検索キーワードから、ある程度判別が可能です。
例えば工務店の例では、1より2のキーワードの方が成果が上がりやすいです。
- 家づくりのニーズはあるけど、まだ本格的に会社を比較まではしていない人
- 検索例:「賃貸 狭い」「新築 相場」「新築 メリット」
- どの会社で建てるか考えている人、見学を考えている人
- 検索例:「◯◯工務店」「名古屋 モデルハウス」「名古屋 新築 1000万円」
(2) 除外キーワードを設定
リスティング広告は、設定したキーワードと違うキーワードで検索された場合でも、広告が表示されることがあります。
そのため、広告の管理画面で、実際にどのような検索語句で広告が表示されているのかを確認して、
不要なキーワードでは広告を表示させないように除外設定をしていくことが必要です。
例えば次のようなキーワードは除外していきましょう。
- 商品ジャンルが異なる
- 「求人」など、関連性が低いもの
- 自社の商圏以外の地域が含まれる
- 「格安」「高級」など自社商品とは大きく異なる価格帯
- 「〜とは」「wiki」のように単語の意味を調べているもの
(3) 完全一致・フレーズ一致を使う
検索連動型広告では、キーワードごとに「マッチタイプ」の設定が必要です。
設定したキーワードと、実際に検索されるキーワードをどれだけ一致させるか、という設定のこと。
次の3種類があります。
マッチタイプ | 広告が表示される語句 | 例:「名古屋 マンション」と設定した場合に 広告が表示される語句 |
---|---|---|
完全一致 | 指定したキーワードと完全に一致する語句 | 「名古屋 マンション」 |
フレーズ一致 | 指定したキーワードを含む語句 | 「名古屋 マンション おすすめ」など |
部分一致 | 指定したキーワードと関連する語句 | 「名古屋 マンション おすすめ」 「名古屋 賃貸」など |
部分一致を使用すると、意図しない関連キーワードにも広告が配信されてしまい、広告費が無駄になってしまいやすいです。
目安としては、予算が大きくコンバージョン数が月30件以上ある場合は、部分一致を利用するメリットがありますが、
そうでない場合は、初期段階では完全一致、フレーズ一致を中心に配信する方が成果が出ることが多いです。
ポイント② ターゲットを絞る
少額のWeb広告のポイント2つ目は、広告を配信するターゲットを絞って設定することです。
Googleリスティング広告では、次のようなターゲティング設定が可能です。
- 地域
- 年齢
- 性別
- 世帯収入
- 興味関心
- デバイス
例えば「自社の顧客の9割は20代〜40代」という場合は、その年齢のみを配信対象とすることで、広告費の無駄使いを防ぐことができます。
ターゲット設定の注意点
ありがちな失敗は、ターゲットを絞り込みすぎてしまい、
- 設定した金額まで配信されない
- 本来配信したい人に配信されない(機会損失が生じる)
といったケースです。
検索連動型広告ならキーワード設定によって、配信対象を購入見込みの高い人にある程度絞れます。
したがって、初めは年齢や地域は広めに設定していき、成果の高い顧客層に徐々に絞っていく方法がおすすめです。
ポイント③ 単価を低く抑える
少額のWeb広告のポイント3つ目は、単価を抑えることです。
Web広告は基本的に、クリックされる度に料金が発生します。
(※表示される度に課金されるケースもあります。)
1クリックあたりの料金を「クリック単価」といいますが、このクリック単価を低くして、いかに多くの人にWebサイトにきてもらうかが重要です。
例えば10万円の広告配信をする場合、広告がクリックされる回数は、
- クリック単価 100円の場合:10万円÷100円=1000回
- クリック単価 200円の場合:10万円÷200円=500回
となります。
クリック単価を低くするポイントは、主に次の3つです。
上限クリック単価を設定する
例えばGoogle広告やYahoo!広告では、キャンペーンの設定で下のように「上限クリック単価」を設定できます。
これは、「1クリックの料金を◯◯円以下にしてください」という設定です。
この「上限クリック単価」の設定を低く設定することで、クリック単価を低くすることができます。
ただし、上限クリック単価を低く設定しすぎると、
- 狙いたいキーワードで配信できない
- 設定した金額まで配信されない
といったことが起こりうるため、配信状況に応じて適宜調整が必要です。
※キャンペーンの設定によっては「上限クリック単価」を設定できない場合もあります。
例えばGoogle広告では、キャンペーン目的を「クリック数の最大化」などに設定しないと、上限クリック単価の設定ができません。
クリック率を上げる
「クリック率」とは、広告を見た人のうち広告をクリックした人の割合のことです。
基本的に「クリック率が高い広告」、すなわち「クリックされやすい広告」はクリック単価が低くなる傾向があります。
そのため、クリック率が低い場合は、
- ターゲットの設定が適切か
- 広告文が悪くないか
などを確認し、改善していきましょう。
単価の低いキーワードを狙う
検索連動型広告はオークション制のため、様々な会社が同じキーワードを設定していた場合、そのキーワードのクリック単価が高くなります。
つまり、競合が少ないキーワードを多く設定することで、クリック単価が低くなります。
競合が少ないキーワードは、「Googleキーワードプランナー」を使って調べることができます。
ポイント④ 一貫した訴求を行う
最後のポイントは、少額予算の場合に限った話ではないですが、広告やWebページで一貫した訴求を行うことです。
例えば、「自然素材の家づくり」を売りにした工務店が広告を配信する場合、
以下のように検索キーワードに応じて、広告、LPを一貫することが重要です。
- キーワード:「注文住宅 木の家」
- 広告:【名古屋】自然素材の家づくり
- LP:健康に暮らす自然素材の家づくり
キーワードと広告文がずれていると、クリック率が下がってしまいますし、
広告とLPの訴求がずれていると、広告をクリックした人に「興味無いページに来てしまった」と思われて、すぐに離脱されてしまいます。
したがって、自社商品の独自の強みを明確にして、一貫性を持ったキーワード選定、広告・LPの制作を行いましょう。
まとめ:少額予算のリスティング広告(Web広告)はターゲットを絞るべし
少額予算では、ターゲットを絞って無駄のない配信を行うことが重要です。
ただし、今回紹介したようなノウハウが無いと少額予算で成果を出すのは困難ですし、広告代理店に依頼しても成果が出ないことも多いです。
Right-Handsでは、少額予算に特化したWeb広告の運用サポートを行っています。
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